2025/06/13

Taiwan Today

外交

ドイツの国際放送ドイチェ・ヴェレが台北にオフィス、報道の自由を評価

2018/11/14
ドイツの公共放送連合体が運営する国際放送のドイチェ・ヴェレが、台湾北部・台北市内にオフィスを開設した。東アジアにオフィスを開設するのは初めてのこと。中国語の報道をより迅速に行うのが狙い。(ドイチェ・ヴェレ公式サイトより、中央社)
ドイツの公共放送連合体が運営する国際放送のドイチェ・ヴェレが、台湾北部・台北市内にオフィスを開設した。ドイチェ・ヴェレが東アジアにオフィスを開設するのは初めてのこと。中国語の報道をより迅速に行うのが狙い。
 
ドイチェ・ヴェレ中国語セクションを担当するPhilipp Bilsky氏によると、台北オフィスの開設準備は今年に入ってから始めた。東アジアでのオフィス開設は台北市が初めて。職員は合計4名で、そのうち3名が台湾人、1名が香港人。ドイチェ・ヴェレの中国語版ニュースサイトが、完全に現地人スタッフのみで構成される海外オフィスによって運営されるのは初めてのこと。
 
ドイチェ・ヴェレは台北オフィスの開設により、ドイツと中国の報道の時差を解消したい考え。台北オフィスの開設により、ドイチェ・ヴェレの中国語版ニュースサイトは、いままでより迅速に東アジアのニュース報道を提供できるようになる見込み。台北オフィスが取り扱うのは台湾に焦点を当てた報道ではなく、東アジア、ひいては世界のニュースや事件で、これらを台湾から発信する。中国語版ニュースサイトだけでなく、英語版ニュースサイトにもコンテンツを提供する。
 
Philipp Bilsky氏によると、台湾でのオフィス開設の決め手となったのは、台湾の働く環境が良好であること。また、台湾は長年、報道の自由に関する調査でアジア地域トップを維持している。それと同時に高速インターネットなどインフラ設備も整っている。
 
Philipp Bilsky氏によると、ドイチェ・ヴェレは長年、中国・北京でのオフィス設立を目指しているが、現在のところ当局から許可が得られずにいる。そればかりか、ドイチェ・ヴェレの報道内容は中国で検閲の対象となり、検索に制限がかけられることもある。
 
ドイツ在台湾協会(台湾におけるドイツ大使館に相当)のThomas Prinz代表(大使に相当)も、ドイチェ・ヴェレの台北オフィス設立によって、この地域の読者により近い立場で報道ができるだけでなく、東アジアのニュースをより迅速に提供できるとして歓迎している。
 
ドイチェ・ヴェレは1953年設立。すでに65年の歴史を持つ。台北オフィスは10月15日より正式に運営を開始しているが、今月中旬に志清大楼(台北市松江路209号)に入居する。志清大楼には台湾の国営通信社である中央通訊社(The Central News Agency、略称:中央社)のほか、米AP通信、日本の共同通信社、産経新聞など海外メディアの台北支局が多数入居している。
 

ランキング

新着